六年後。戦後の傷跡が残る昭和22年、春──。 久我山と共に海に身を投げた真彦の死を乗り越え、紅子は眞一を育てながら、藤堂の孤児院を守っていた。子どもたちから、「紅子かあさん」と慕われる紅子だが、裏では冷酷な金貸しをしていた。全ては子供たちを、眞一を守るため。眞一を麗華に返すその日まで誰に恨まれても生き抜く。しかし、出所したはずの麗華の行方はわからないままだった。
そんなある日、紅子が待ち続けていた藤堂が復員してくる。紅子のために、必死に生き抜いてきた藤堂は、紅子に求婚するが...。 借金の取り立てのため、紅子は元の清瀬家を訪ねる。六年ぶりの家は、娼館になっていて...。

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